単元解説
コントローラベースネットワークとSDN
ネットワーク基礎CCNAコントロールプレーンとデータプレーンの役割を分けて考え、SDNコントローラによる論理的集中制御とポリシー適用の基本を学びます。
この単元で学ぶこと
コントローラベースネットワークは、複数のネットワーク機器を個別に設定するだけでなく、コントローラを中心に方針、状態、設定をまとめて扱う考え方です。
この単元では、SDN、コントロールプレーン、データプレーン、マネジメントプレーン、SDNコントローラ、論理的集中制御、ノースバウンドインターフェース、サウスバウンドインターフェースの基本を学びます。
従来の分散した管理との違い
従来のネットワークでは、管理者が各ルータやスイッチへ接続し、設定や状態確認を個別に行うことがあります。機器数が増えると、設定のばらつき、変更漏れ、全体状態の把握が課題になります。
コントローラベースネットワークでは、複数機器の情報を集約し、共通の方針や設定をまとめて扱いやすくします。ただし、すべての機器や構成が同じ方式で管理できるとは限らないため、対応する製品・プロトコル・設計を確認します。
コントロールプレーンとデータプレーン
コントロールプレーンは、経路選択、トポロジーの把握、転送方針の決定などを担う機能です。データプレーンは、決定された情報に従って実際のパケットを転送する機能です。
この役割分担を理解すると、コントローラが全体方針を扱い、各ネットワーク機器がデータ転送を担う構成を把握しやすくなります。
マネジメントプレーン
マネジメントプレーンは、設定変更、監視、ログ収集、認証、バックアップなど、ネットワークを運用・管理するための機能です。
コントロールプレーン、データプレーン、マネジメントプレーンは完全に独立しているとは限りませんが、役割を分けて考えることで、障害切り分けやセキュリティ設計を行いやすくなります。
SDNとSDNコントローラ
SDNは、トラフィックの転送・処理と制御を分け、ネットワークサービスをプログラム可能にする考え方です。SDNコントローラは、アプリケーションや管理者の要求を受け、下位のネットワーク資源へ方針を適用する役割を持ちます。
SDNにおける集中制御は、必ずしも1台の装置にすべてを集める意味ではありません。複数のコントローラが連携して動作しても、利用者やアプリケーションからは一貫した方針として扱える場合があります。これを論理的集中制御と考えます。
ノースバウンドとサウスバウンド
ノースバウンドインターフェースは、アプリケーションや上位の運用システムがコントローラへ要求を伝えるための接点です。サウスバウンドインターフェースは、コントローラがスイッチ、ルータ、アクセスポイントなどの下位機器や資源と連携するための接点です。
実際に使うAPIやプロトコルは製品・構成により異なります。特定の名称だけを覚えるのではなく、上位の要求を下位の機器設定や転送方針へ反映する流れを理解することが重要です。
ポリシーと自動化
コントローラベースネットワークでは、利用者、端末、アプリケーション、場所、セキュリティ要件などに応じたポリシーを定義し、複数機器へ一貫して適用しやすくなります。
たとえば、特定の利用者グループを特定のネットワークへ接続し、必要なアクセス制御を適用する方針を、機器ごとの個別設定に分解して扱う構成があります。
運用上の注意
コントローラが扱う範囲が広いほど、可用性、冗長化、認証・認可、通信経路、証明書、変更管理が重要になります。コントローラや管理APIへのアクセス権限を最小限にし、変更前後の状態とログを確認します。
まず覚えたいポイント
コントローラベースネットワークでは、データ転送を担うデータプレーンと、方針や制御を扱うコントロールプレーンを分けて考えます。SDNコントローラは、上位の要求と下位のネットワーク資源を結び、論理的に一貫した方針の適用を支えます。
関連用語
ソフトウェア定義ネットワーク(SDN)
ネットワークの転送・処理と制御を分け、ネットワークサービスをプログラム可能にする考え方です。
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SDNコントローラ
SDNで上位の要求と下位のネットワーク資源を結び、方針や状態を扱う機能です。
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コントロールプレーン
経路選択や転送方針の決定など、ネットワークを制御する機能です。
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データプレーン
決定された方針に従って実際のパケットを転送・処理する機能です。
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マネジメントプレーン
設定変更、監視、ログ収集、認証など、ネットワークを運用・管理するための機能です。
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論理的集中制御
複数のコントローラが連携する場合でも、一貫した方針として制御を扱えるようにする考え方です。
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ノースバウンドインターフェース
アプリケーションや上位の運用システムがコントローラへ要求を伝えるための接点です。
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サウスバウンドインターフェース
コントローラが下位のネットワーク機器や資源と連携するための接点です。
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ポリシー
ネットワークで許可する通信や利用者・端末ごとの扱いを定める方針です。
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オーケストレーション
複数の資源やサービスを組み合わせ、目的に沿って連携させる処理です。
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