単元解説

ネットワーク運用と自動化

ネットワーク基礎CCNA

ネットワーク運用で自動化を使う目的、手作業運用との違い、望ましい状態、冪等性、構成ドリフト、変更管理の基本を学びます。

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ネットワーク運用と自動化の要点を図解しています。

この単元で学ぶこと

ネットワーク自動化は、設定取得、設定変更、状態確認、レポート作成などの繰り返し作業を、プログラムや自動化ツールで扱う考え方です。

この単元では、手作業運用の課題、自動化の対象、望ましい状態、冪等性、構成ドリフト、バージョン管理、検証と変更管理の基本を学びます。

手作業だけで運用する難しさ

少数の機器なら、管理者がCLIへ接続して設定や確認を行う方法でも対応できます。しかし、機器数や拠点数が増えると、設定のばらつき、確認漏れ、作業時間、手順の再現性が課題になります。

同じ変更を複数の機器へ適用するときは、設定内容だけでなく、対象機器、実施順序、作業結果、失敗時の復旧方法をそろえる必要があります。

自動化の対象

自動化の対象は、設定投入だけではありません。インベントリの収集、設定のバックアップ、インターフェース状態の確認、ログの収集、設定差分の検出、レポート作成などにも利用できます。

まずは繰り返し頻度が高く、作業手順が明確で、結果を確認しやすい作業から始めると安全です。

望ましい状態を定義する

自動化では、機器へ入力するコマンドの列だけでなく、最終的にどの状態になっていてほしいかを定義する考え方が重要です。

たとえば、必要なVLANが存在すること、特定のインターフェースが正しい説明文を持つこと、NTPサーバーが設定されていることを、望ましい状態として表します。

冪等性

冪等性とは、同じ処理を複数回実行しても、最終的な状態が変わらない性質です。

望ましい状態がすでに実現されている場合に、不要な変更を繰り返さない自動化は、予測しやすく安全な運用につながります。

構成ドリフト

構成ドリフトは、機器の実際の設定が、設計書、標準設定、管理している正しい設定から少しずつずれていく状態です。

緊急対応や手作業の設定変更だけが記録されないと、機器ごとに設定差分が生まれます。定期的な状態取得と差分確認は、構成ドリフトの発見に役立ちます。

ソースオブトゥルースとバージョン管理

ソースオブトゥルースは、IPアドレス、機器情報、接続情報、設定方針などについて、正しい情報の基準となる管理元です。

自動化では、どの情報を正とするかを決め、設定ファイルやスクリプトをバージョン管理することで、変更内容の確認、レビュー、履歴追跡、ロールバックを行いやすくします。

検証と変更管理

自動化は、速く変更できる分だけ、誤った対象や値をまとめて適用する危険もあります。対象を限定した検証環境や小規模な範囲で試し、実行前後の状態を記録します。

実行計画、承認、バックアップ、ロールバック手順、実行ログを用意し、失敗を前提に安全な変更管理を設計します。

まず覚えたいポイント

ネットワーク自動化は、繰り返し作業の効率化だけでなく、設定の再現性と運用品質の向上を目的にします。望ましい状態、冪等性、構成ドリフト、検証、変更管理をセットで考えることが重要です。

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