単元解説
SNMPの基礎
IPCCNASNMPを使った機器監視の仕組み、マネージャーとエージェント、MIBとOID、ポーリング、trapとinform、SNMPv2cとSNMPv3の違いを学びます。
この単元で学ぶこと
SNMPは、ルーター、スイッチ、ファイアウォール、サーバーなどから状態や統計情報を取得し、ネットワークを監視・管理するためのプロトコルです。
この単元では、SNMPマネージャーとSNMPエージェントの役割、MIBとOID、定期取得のポーリング、通知のtrapとinform、SNMPv2cとSNMPv3の違いを学びます。
SNMPが必要な理由
ネットワーク機器が増えると、CPU使用率、メモリ使用率、インターフェースの通信量、エラー数、稼働状態を機器ごとにログインして確認するのは大変です。
SNMPを使うと、監視サーバーが複数の機器から必要な情報を集め、グラフ化、しきい値監視、障害通知に利用できます。
SNMPマネージャーとSNMPエージェント
監視サーバー側で情報を取得したり通知を受け取ったりする役割をSNMPマネージャーと呼びます。監視対象の機器側で管理情報を提供する役割がSNMPエージェントです。
マネージャーはエージェントへ問い合わせ、エージェントは要求された管理情報を応答します。障害などのイベントが起きたときは、エージェントからマネージャーへ通知することもできます。
MIBとOID
MIBは、SNMPで扱う管理情報を体系的に定義した情報の集合です。インターフェースの状態や受信バイト数など、何を取得できるかを定義します。
OIDは、MIB内の個々の管理情報を識別するための番号です。監視ツールはOIDを使って、特定の値を取得したり監視項目として登録したりします。
ポーリングと通知
ポーリングは、マネージャーが一定間隔でエージェントへ問い合わせる方式です。通信量やCPU使用率のように、定期的に値を収集して傾向を確認したい項目に向いています。
trapは、機器側でイベントが起きたときにエージェントから送る通知です。informも通知に使いますが、受信側からの応答確認を行える点がtrapと異なります。
SNMPのバージョンと安全性
SNMPv2cは設定が比較的簡単ですが、コミュニティ文字列を使うため、信頼できないネットワークでの利用には注意が必要です。
SNMPv3は、ユーザー認証や暗号化を利用でき、監視通信の安全性を高められます。運用環境では、対応状況を確認したうえでSNMPv3を優先して検討します。
代表的なポート番号
SNMPの問い合わせと応答にはUDP 161がよく使われます。trapやinformの受信にはUDP 162がよく使われます。監視サーバーと機器の間で、ACLやファイアウォールがこれらの通信を許可していることを確認します。
監視設計のポイント
すべてのOIDを短い間隔で取得すると、監視サーバーやネットワーク機器の負荷が増えることがあります。重要度に応じて監視項目と取得間隔を決めます。
SNMPの到達性、認証情報、アクセス制御、時刻同期、通知先設定を確認すると、障害時に役立つ監視を作りやすくなります。
まず覚えたいポイント
SNMPは、マネージャーとエージェントが管理情報をやり取りする監視の仕組みです。MIBとOIDで取得する情報を指定し、ポーリングで定期取得、trapやinformでイベント通知を受け取ります。安全性を重視する環境ではSNMPv3を検討します。
関連用語
SNMP
ネットワーク機器やサーバーの状態・統計情報を取得し、監視や管理に利用するためのプロトコルです。
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SNMPマネージャー
SNMPエージェントへ問い合わせを行い、管理情報を収集したり通知を受信したりする監視側のシステムです。
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SNMPエージェント
監視対象の機器上で動作し、SNMPマネージャーに管理情報を提供する機能です。
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MIB
SNMPで取得・設定できる管理情報を体系的に定義した情報の集合です。
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OID
MIB内の個々の管理情報を識別するための番号です。
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ポーリング
SNMPマネージャーが一定間隔でSNMPエージェントへ問い合わせ、状態や統計情報を取得する方式です。
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SNMPトラップ
機器側でイベントが起きたときに、SNMPエージェントからSNMPマネージャーへ送る通知です。
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Inform
受信側からの応答確認を行えるSNMP通知です。
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SNMPv2c
コミュニティ文字列を使ってアクセスを制御するSNMPのバージョンです。
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SNMPv3
ユーザー認証や暗号化を利用できるSNMPのバージョンです。
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